世界は印刷されたもので溢れている
ボタン、コップ、ゴルフボール、スマホケース、歯ブラシ、USB、ストラップ、おはし…
それらのモノには、時々そこにあることを忘れてしまう何かがある。
なんのつながりもないように見えるだろう。
だが、これらのモノには大きな共通点があるのだ。
印刷されている。
カリトンが挙げたモノたちは、全て印刷されているのだよ。
この世界は、あまりにも印刷物で溢れている。
この記事を使って、カリトンなりに、愛すべき印刷のお仕事について語らせてもらおう。
【目次】
印刷と日常生活は離せない
印刷は、とても身近なものである。
ビラ配りなどの広報活動にも、欠かせない。
作ったモノに華やかなデザインを印刷することで、新たな付加価値を付けれたりもする。
思えば、印刷技術は6世紀の中ごろから日本に登場したのだ。
6世紀といえば、なんと飛鳥時代である。それくらい、印刷は古くから人々の側にあったのだ。
そう考えると、印刷に対する見方が変わってくる。
奥が深い印刷ワールド
カリトンは、(有)滝井特殊印刷さんの工場へ見学に行かせてもらった。
本当にありがたいことだ。カリトンはつくづく運のいいやつである。滝井特殊印刷さんのホームページはプラスチックに印刷から飛べるよ。
滝井特殊印刷さんは、主に立体物への印刷のお仕事を担っている。
冒頭の例にも出ていた、歯ブラシやらおはしとかも含む。
他には、バックやスマホのバッテリー、マッチ棒なんてものもあった。
立体物印刷
しかし、立体のものに印刷する。
これがなかなかどうして難しいのだよ。
なにせ、立体物は、紙のように真っ直ぐな平面などありえない。
よって、独特の道具を使って、どうにか平面を再現して印刷するわけだ。
言うだけなら簡単だが、平面を保ったまま印刷作業を行う。凄いと言わざるをえまい。
印刷の色
印刷する時にどのような色にするか。
仕事の依頼を受ける時、
「こんな色で印刷して欲しい」
と言われるわけだ。
この色も、調合時と、印刷する時では見え方が異なる。そういうのを考えた上で、色を使わないといけないのだよ。
滝井特殊印刷さんでは、印刷のための色を自社で作っていた。
印刷方法
それに、一言で立体物に印刷といえどその手法は様々である。
シルク印刷、ホットスタンプ印刷…などなど。
カリトンがその場で聞いただけでも、七種類もの手法がある。
滝井特殊印刷さんの社長である、滝井さんがいうところによると、まだまだあるのだそうな…
カリトンが興味深いと思ったのは、チェングリング印刷である。
角度を変えることにより、文字や絵が変えることができる印刷法である。
奥が深いとかいうレベルではないぞ。
深海どころか、地球のど真ん中に行ってしまいそうだ。それくらい印刷技術は深いのだ。
これからの日本の印刷業
ぶっちゃければ、ただ安く印刷するなら海外の業者さんに頼めばいい。
人件費が安いから、国内よりも安く済む。
いいモノであるのは最低条件なこの時代。
だからこそ、ただ安くていいだけのものを作るだけなら、買い叩かれて終わりである。
そんな時代だからこそ、要望に柔軟に応えるサービス精神が求められるのではなかろうか。
カリトンが見学に行かさせてもらった(有)滝井特殊印刷さんは、半自動で印刷を行なっている。
パートのおばさんさんたちが、機械をガチャガチャと動かす姿は見ていてカッコ良かった。
海外なんかでは、印刷工程を全部機械が行うようなところもあるらしい。
機械でやる方が効率はいい。でも、融通が効かないのだ。
人の手も使うからこそ、多少の形の違いにも合わせられる。
AIが雇用を奪うなどと叫ばれたりする現代。でも、まだ人の手が使えるところはある。
今持っている技術を、どのようにこれからの商品に活かしていくか。それを考えるのだって、人の頭が欠かせない。
例えば、さっき出てきたチェングリング印刷。この技術を使った名刺なんてものを、滝井特殊印刷さんは手を出していたりするのだ。
角度を変えると、模様が変わって見える名刺。絶対に面白い。
印刷が身近にあるからこそ、輝く余地は十二分にあるのだよ。